あらゆる変革は金融DXから始まる。日経主催「Financial DX/SUM」に期待すること

あらゆる変革は金融DXから始まる。日経主催「Financial DX/SUM」に期待すること

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2021年9月29日(水)から10月1日(金)の3日間、日本経済新聞社主催の大規模カンファレンス『金融DXサミット』(Financial DX/SUM、読み方:ファイナンシャル・ディークロッサム)が開催される。

テーマは「持続可能な社会へ向けて加速するデジタル変革」。金融部門のDXに向けた取り組みを中心に、経営層から現場責任者、技術サイドからビジネスサイド、官から民まで、広く様々なステークホルダーが会場およびオンラインで参加する予定だ(オンライン/オフラインのハイブリッド開催)。

本記事では、金融DXサミットの見どころや開催までの背景などについてお伝えする。

日経SUMシリーズとは

撮影:日本経済新聞社

そもそも日経SUMシリーズとは、日本経済新聞社が企画・運営するクロステックのイベントブランドである。2016年にFinTechをテーマに開催された「FIN/SUM(フィンサム)」を皮切りに、規制に関する技術(RegTech)をテーマとする「REG/SUM(レグサム)」、AIを主軸においた「AI/SUM(アイサム)」、農業技術(AgriTech)や食糧技術(FoodTech)をテーマとする「AG/SUM(アグサム)」、そして都市開発や交通領域の変革をテーマとする「TRAN/SUM(トランザム)」など、様々なテーマについてのカンファレンスがSUMを冠して行われてきた。

また2020年にはスピンオフ企画として、ブロックチェーン技術に特化したグローバルイベント「Blockchain Global Governance Conference -BG2C- FIN/SUM Blockchain & Business -FIN/SUM BB-」、通称「BG2C FIN/SUM BB」も金融庁と共同で開催され、マルチステークホルダープロセスを前提にしたセッションが多数設けられた。

シンポジウムや特定テーマを深掘りするワークショップだけがコンテンツではない。SUMシリーズでは、最初のFIN/SUMからスタートアップへのフォーカスにも注力しており、国内外から選抜した各産業の関連スタートアップによるピッチコンテストの開催や、大学生・大学発ベンチャーによる大学ビジコンも行っている。

2020年10月には、これらのイベントサイトを横断的に表現する「X/SUM」サイトも完成し、デジタル時代における産業や社会の行方を、オープンイノベーションをベースに、スタートアップとの協働や競争によって、グローバルな成長を実現するエコシステムの創出・醸成を目指す取り組みを推進している。

あらゆる産業変革の基礎には、金融DXがある

そんなSUMシリーズにおいて、初のDX特化カンファレンスとして開催されるのが、今回の『金融DXサミット』である。

DXといえば、あらゆる産業に関わるテーマであるが、その中でもなぜ「金融」という領域にフォーカスしたのか。金融DXサミット事務局(以下、事務局)は以下のようにコメントする。

「あらゆる産業変革の基礎には、金融DXがあると考えています。これは金融機関だけの話ではもちろんなく、まったく新しいビジネス創造についても、金融DXから生まれようとしているということです。」

ここでいう「金融」とは、非対面での金融取引における信用創造やAI等を活用した与信管理はもちろん、eKYCのようなデジタル基盤社会に欠かせない社会インフラ、サーキュラーエコノミーの実践を想定したビジネスモデルの創出に付随するファイナンスなど、多岐にわたるテーマが該当することになる。

実際に、現時点(2021.9.10現在)で公開されているプログラムをチェックすると、以下のような多様なセッションテーマが組まれている。

  • 変革のホットスポット 保険DXはいかに進めるべきか
  • デジタル庁が推進する経済社会のデジタル化 〜契約・決済データを利 活用した、新たな金融ビジネス創出について
  • 規制のサンドボックス制度を最大限に活用し、ビジネスチャンスを掴み、マーケットで勝つ
  • ESG x 金融DXで見える新たな地平
  • スタートアップがリードする金融DX
  • DX を成功させるデータの活かし方
  • 現場を活性化するDX人材とは?
  • ペイメントの未来 〜社会全体を巻き込むDXを目指して
  • ShareXが革新〜先端技術は我々の社会をどう変えるか

また、大学ビジコンも面白そうだ。今回は東京大学との共催で進められており、テーマは「ShareX(シェア・エックス)」、つまり、経験も含めた新しいシェアの概念である。審査員には、ShareX構想の提唱者であるカーネギーメロン大学ワイタカー記念全学教授の金出武雄氏や、東京大学大学院情報学環教授の暦本純一氏が予定されており、優れた成果に対しては、ビジネス化の支援と、併せて「2025年万博」への実装応援もあるという。なんともテンションの上がる内容だ。

※大学ビジコンは、3日目(10月1日)の午後に決勝大会および表彰式が予定

xDX的注目セッション

xDXとしてはどれも非常に楽しみな内容となっているが、あえて注目するセッションを挙げろと言われたら、まずは「ESG x 金融DXで見える新たな地平」を挙げたい。以下の通り、非常に豪華メンバーである。

特に、OECD東京センター元所長である村上由美子氏は、2021年5月31日に設立された日本初のESG重視型ベンチャーキャピタルファンド「MPower Partners Fund L.P.」のゼネラル・パートナーに就任されており、国際機関での経験を経てどのような視点でESGトレンドを捉えているのか、ぜひ注目したいところだ。

また、「ペイメントの未来 〜社会全体を巻き込むDXを目指して」セッションについても、ユニークなメンバーが登壇予定となっており面白い。

例えばリクルート所属の三輪純平氏は、少し前までは金融庁のフィンテック室長だった人物であり、過去のFIN/SUMシリーズでも何度もセッション登壇している人物である。規制サイドから民間へと転じたことで、どのような視点の変化が生じたのか。また、登壇者の中にはeKYCプラットフォームを提供するTRUSTDOCK・千葉孝浩氏も予定されていることから、APIエコノミーの中でどのようなペイメントの未来が語られるのか、非常に注目度の高いセッションの一つである。

そして、「規制のサンドボックス制度を最大限に活用し、ビジネスチャンスを掴み、マーケットで勝つ」も、RegTech分野に関するディスカッションとして大いに期待したい。

モデレーターの小川恵子氏は、EY JapanのRegTechチームリーダーとして、国内外の様々な規制対応技術トレンドに精通する人物の一人。実は、本イベントのプレミアム(一般)および学術・公務・学生チケットを購入した方には、小川氏も執筆に加わった書籍『レグテック・イノベーション ~ダイナミックに新たなるDX社会を創造する』(日本経済新聞社SUM事務局編)がプレゼントされる予定だ。

会場でお会いしましょう!

チケットは、すべてのセッションに会場にて参加出来る「プレミアム(一般)」(税込50,000円)のほか、オンライン参加のみのものもある(アーカイブ試聴なしは無料)。また、学術・公務・学生やスタートアップ向けもリーズナブルな価格で用意されている。

DXにアンテナのある方ならば必見とも言える『金融DXサミット』。xDXは同イベントのメディアパートナーとして、複数セッションのレポートを配信する予定だ。

ご参加される方は、ぜひ会場でお会いしましょう!

開催概要

  • 名称:金融DXサミット(Finandal DX/SUM)
  • 日程:2021年9月30日~10月1日(3日間)
  • 会場:日本橋三井ホール (東京・日本橋)
  • 主催:日本経済新聞社
  • 後援:金融庁
  • 内容:シンポジウム(基調講演、パネル討論)、イノベーションステージ、 大学ビジコン(10月1日、共催:東京大学、後援:日本国際博覧会協会ほか)
  • 協賛:三井住友フィナンシャルグループ、EY Japan、トレジャーデータ、アフラック生命保険、アクイアジャパン、日本マイクロソフト、キーエンス、TRUSTDOCK、MFS、クレジットエンジン、justinCase ほか
  • 特別協賛:三井不動産
  • チケット:
    ・プレミアム 5万円(会場での参加、オンラインライブ視聴アーカイブ視聴) 
    ・学術・公務、スタートアップ、学生 15,000円(同上)
    ・オンライン&アーカイブ 5,000円(オンラインライブ視聴、アーカイブ視聴) 有料チケットはすべて税込み、3日間通し
    ・オンラインライブ視聴 無料 (9月29 30日の一部セッションと 10月1日のすべてのセッション)
    購入・登録は公式サイトから
  • 公式サイト https://www.xsum.jp/ds/ (最新情報を随時更新)

取材/文:長岡武司

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