進むDX化!デジタルシフトでもたらす経済効果はどれくらい?

進むDX化!デジタルシフトでもたらす経済効果はどれくらい?

目次

デジタルシフトが社会で広まりを見せており、民間企業においても実際に取り組みが始まっています。このようなデジタルシフトをしてDX化を進めていくことは、社会に大きな変化を与えるとともに経済効果も大きいといわれています。しかし、その「大きい」とはどの程度を指すのでしょうか。

ここでは、DX化がもたらす経済効果の大きさと、具体的な企業の見解や、数値についてご紹介していきます。また、我々の生活において、DX化はどのようなメリットがあり、どのように社会は変化していくのか、ご紹介していきます。

なお、「DXとは何か?」について体系的にチェックしたい方は、以下の記事でxDX編集長が詳しく3万字で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。

▶︎[編集長が3万字で解説]DXとは?注目の背景から行政/民間/生活者への影響、活用技術、推進のポイント、最新トレンドまでを体系的に解説

DX化が進むとどのようなメリットがあるのか?

DX化が進むことで、経済効果だけではなく、どのようなメリットがあるのでしょうか。
まずは、企業・自治体・個人におけるメリットを見ていきましょう。

民間企業によるメリット

民間企業におけるメリットは、以下が挙げられます。

・コスト削減
・利益増
・離職率の低下

コスト削減においては、DX化が進むと従業員数が必要最低限で済むようになるため、DX化する前よりもコストを削減できます。また、そもそもの働き方やサービス提供の変革、商品開発の変革により、これまでとはコストのかけ方も大きく変化するはずです。

そして、コストが削減されることにより、利益率も変化し、利益増を見込めるでしょう。
また、これまで作業ベースの仕事や、無駄だと思われていた仕事を削減することにより、人は人間がするべき仕事に集中できます。無駄な作業をしなくてよくなった従業員は、離職する理由が少なくなり、定着が期待できるようになります。

自治体におけるメリット

自治体におけるメリットは、以下のメリットがあると考えられます。

・人件費削減
・安定的な業務運用
・無駄の削減

逆にいえば、DX化を進める背景には、こういった社会問題があるともとらえられます。

人件費削減は単なるコストの問題だけではなく、労働人口減少の問題もふくんでいます。近い将来、日本の人口の半分以上は高齢者となり、「人手が減る」ことになります。つまり、民間においても自治体においても、人手を抱えるか、人に変わる労働力を手に入れる必要があります。既に、自治体ではそういった問題を解決すべく、自治体が運営する施設において、民間業者に運営を委託する動きがあります。

例えば、学校給食や道の駅、児童会館などでは、自治体に変わり民間業者が委託を受けて運営しています。また、DX化が進んでいくと、何度も同じ情報を提出している手間を省くことができるようになります。

例えば、補助金の申請などでは、補助金ごとに手続きが必要となり、会社の定款などの情報を都度提出するため、何度も同じような手続きを行う必要があります。しかし、DX化されると、このような手続きが一度で済み、自治体においても民間業者においても、無駄な作業を削減できるのです。

消費者(個人)におけるメリット

消費者(個人)におけるメリットは、以下のメリットがあります。

・行政手続きが簡潔になる
・非対面での処理が可能
・手続きや処理が時短に

私たち消費者にとっても、行政手続きが簡単になったり、手続きにかかる時間が時短になったりするメリットがあります。

例えば月曜日の午前中など、手続きに訪れる人が多く、人口の多い都市では、予想外に長時間待たされることもあるでしょう。しかし、DX化が進み、手続きが簡素化され、インターネット上などで手続きができるようになると、処理も速く、待たされることも今より少なくなるはずです。受付や待合室で待つ必要もなくなるため、効率よい手続きを行なうことができます。

また、非対面での処理が可能になることも、現代の世の中では大きなメリットとなります。いつでも・どこでも行政の手続きができる、ユビキタスのような社会がくると考えられています。

ユビキタスとは、ラテン語で「いたるところに存在する」という意味で、いつでもどこでも場所や時間に捉われない生活という意味を持っています。つまり、行政のサービスも、今の常識からは変革するということになります。

デンマークでは経済効果800億円

日本での経済効果を考える上で、デンマークの例を見ていきましょう。

住所情報集約したマスターデータの活用

デンマークではマスターデータを活用したことで800億円の経済効果が出ています。

経済産業省が2018年10月にリリースしている情報によると、デンマークは5年で800億円におよぶ経済効果を生み出しているようです。デンマークは、EU諸国の中でもデジタル・ガバメントにおいては先進国となっており、取り組みも数年前から行われています。

デンマークで行われたDX化は、国民の住所を一元管理したマスターデータを作り、それらを利用したことから始まっています。不動産取引や、物件の所有者の情報、所在地などのデータが一元管理されているため、それらを照会する手間や手続きが減少し、このような効果が生まれています。

日本の課題も「台帳整備」?

デンマークの事例に学ぶと、日本におけるDXも台帳整備が課題になるのではないかと考えられています。民間企業では現在、取引先などの企業データをそれぞれでもっています。ところが今後は、自治体や国において、法人情報や不動産データなどを一元管理していくことも必要不可欠となるでしょう。

その理由としては、法人情報や不動産データの情報は、日本国内の利用だけではなく、海外との取引をする際にも必要となるからです。数年後、紙媒体でしかまとめられていないデータベースでは、海外資本を呼び込みたいと思ったときにスムーズに対応できません。情報が整理されていない国となると、海外から相手にされなくなってしまう可能性があります。

特に、世界中で広がっている新型コロナウイルスの感染拡大において、日本だけではなく世界でデジタルシフトが進んでおり、DX化は国際的な課題であるともいえます。

Microsoftが2018年に発表した見解では…

Microsoftが2018年に発表した情報を元に、DXがもたらす経済効果について考えていきましょう。

2021年には日本のGDPの約50%に貢献

Microsoftが2018年に発表した「アジアにおけるデジタルトランスフォーメーションの経済効果調査」によると、DXは2021年には日本のGDPの約50%に貢献するとされています。DXでは、注目されているICT製品やサービスだけではなく、eコマースや、モビリティ、IoTやAiなどの技術を利用した製品やサービスなども経済効果を出すと発表しています。

デジタル転換の経済効果11兆円

日本経済新聞でもまた、Microsoftを話題に出し、2021年までに日本のGDPを11兆円引き上げるという見解を出しています。このように、DXによって得られる経済効果は数兆円規模になり、多くの企業がこの効果を得られることや、自治体においても安定的な業務運用やコスト削減、行政の手続きの簡略化などさまざまな効果が得られると考えられています。

部分的に見るDX経済効果

次に、民間企業の各事例をもとに、DXがもたらした経済効果をご紹介します。

RPAの導入で年間約1,100万円削減|サッポロビール

民間企業の例としては、東洋経済ONLINEが2017年に発表した情報によると、サッポロビール株式会社は、RPA導入によって年間約1,100万円の削減に成功しています。RPAを導入したことにより、労働時間が導入前より約5,700時間削減され、コスト削減に成功しています。

紙の削減により3,533億円|物流業界

プレスリリースを発表している「PRTIMES」によると、物流業界においては、DXにより紙の削減によっておこった経済効果が年間約3,533億円になると伝えています。これまで使用していた紙伝票を、電子化することによる経済効果を試算したときに、年間約3,533億円の削減になり、物流におけるDX化が得られる効果はとても大きいことがわかります。

経済効果だけでは評価できないDX

DX化はGDPなどの経済効果だけではなく、これからの労働人口減少の課題やウィズコロナなどの点から、DX化を進めることは必要なことであると考えられるでしょう。

これまでご紹介したような経済効果も生み出されると考えられるため、民間においても行政においても、DX化を進めていくことは、必要不可欠だといえます。

DX化で社会も個人も変化を求められている

ここまで、DX化における経済効果についてご紹介してきました。

多くの事例から、DX化を進めることは、経済効果に繋がるということが見えてきましたが、一つ一つの企業、一人一人の意識によって、DX化はどんどんその進みを早めていくことができます。

2020年から新型コロナウイルスの感染拡大によって社会は大きく変化し、ウィズコロナ時代を生き抜く私たちは、一人一人が変革していく意識が必要です。
民間においても行政においても、DX化を進め、働きやすい、住みやすい社会にしていくことが求められています。

文:xDX編集部 画像提供:Getty images

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